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呼吸器内科

呼吸器内科は、肺や気管支、胸膜などの疾患や症状を診療する科目です。
当院では、風邪、咽頭炎、扁桃腺炎、気管支炎、肺炎などの急性の呼吸器感染症から気管支喘息、アレルギー性喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、慢性気管支炎、肺結核後遺症、気管支拡張症、肺結核症などの慢性の呼吸器疾患の診断と治療の他、じん肺・石綿肺などの職業病による慢性呼吸不全などの相談にも応じています。
咳が長引く、痰が切れにくい、動くと息切れがするといった症状のある方は呼吸器の病気が隠れている可能性があります。お早めにご相談ください。

次の様な症状がある場合は、早めにご相談ください。

・咳や痰が長引く
・急な発熱
・息切れ
・呼吸が「ヒューヒュー」「ゼーゼー」となる
・胸痛がある
・血痰がある
・いびき



COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPDとは慢性閉塞性肺疾患のことで、従来は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていました。
主な原因はタバコで、60歳以上の人に多い病気です。したがってまず"禁煙"をすることが大切です。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、タバコの煙などの有害なガスを長い月日にわたって吸い込むことによって、空気の通り道である気道(気管支)が狭くなったり、気道の先端にある肺胞(酸素と二酸化炭素の交換を行う組織)が壊れたりしてしまう病気です。そのため、酸素を吸って二酸化炭素を出す「ガス交換」の効率が悪くなり、息切れが起こるのです。
COPDの進行はゆっくりではありますが、一度壊れた肺胞は元には戻りません。

COPDの症状

COPDは、せきや痰が出るようになるとともに、体を動かしたときなどの息切れの生じるのが特徴です。階段や坂道を上がったりすると息苦しくなります。このような症状が現れるのはCOPDがある程度進行してからです。気づかないうちに、肺の障害は進んでいるのです。

COPDの診断

COPDが疑われるときは、「スパイロメーター」という機器を使って、肺の機能がどのくらい保たれているかを検査します。


COPDの治療

タバコを吸っている人は、まず禁煙する必要があります。
加えて、咳や息切れを軽くするために、効果が長く続くタイプの気管支拡張薬を使います。
COPDが進行すると、薬物療法だけでなく呼吸リハビリテーションや在宅酸素療法(機械を使って、自宅で酸素を吸入する治療法)が必要になります。

気管支喘息

気管支喘息は、空気の通り道である気道に炎症が起きる病気で、"ゼイゼイ""ヒューヒュー"という喘鳴(ぜんめい)が特徴です。
気管支喘息の患者さんの気道は過敏になっていて、アレルゲン(ダニ・ハウスダストなど)やウイルス、タバコや冷たい空気などの刺激が加わると気道が狭くなります。気道が狭くなると、咳が出たり息苦しくなったりします。気管支喘息はアレルギーや大気汚染だけでなく、風邪などのウイルス感染も発症や悪化の引き金になることがあります。
治療は、気管支拡張薬で狭くなった気管支を拡げ、抗炎症療法でベースにある炎症を抑えます。現在の気管支喘息治療では、吸入ステロイド薬が治療の中心となっております。
吸入方法を正しく理解することで、安全に効果的に治療を進めることができます。

じん肺・石綿肺

仕事が原因で起きる病気や障害を職業病と言い、じん肺(塵肺)や石綿肺も職業病に含まれます。
じん肺や石綿肺関連の疾患は、粉じんや石綿(アスベスト)にさらされてから発症までの期間が非常に長く、数十年経ってから症状が現れることもあります。最近、階段や上り坂で息苦しく感じることが多いと思っている方で、過去に建物の解体作業等に従事されていた方や石綿を扱う工場の近くに住んでいた方は、アスベストなどの影響も考えられます。
当クリニックでは、じん肺や石綿肺などの職業病の相談にも応じています。気になる症状がある方は一度ご相談ください。

じん肺

鉱山での作業、砂岩、トンネル工事などの際に、黒鉛、石綿、岩粉など、ありとあらゆる粉じんを大量に吸入することによって肺に障害を来たす病気です。じん肺は慢性進行性の病気であり、じん肺そのものは治ることがありません。進行すると、咳、痰、呼吸困難、倦怠感、体重減少などの症状が現れます。


石綿肺

アスベストの粉じんを大量に吸い込んだことによって肺に障害を来たす病気です。アスベストは、数十年の時間を経て胸膜内に中皮腫という名のがんを引き起こします。また、肺がんへのリスクも高まります。初期症状としては息切れ、咳、胸部痛などが現れます。